注意欠陥多動性障害
- 注意欠陥多動性障害は、幼少期から青年期にかけて、最も多い頻度で見られる精神疾患です
- 不注意・多動性・衝動性の3つの領域で症状がみられますが、個人により程度の差があります
- 自閉症スペクトラム障害、うつ病、不安障害、反抗挑戦性障害などとの合併がよくみられます
注意欠陥・多動性障害とは
注意欠陥・多動性障害(Attention dificit hyperactivity disorder, 以下ADHD)とは、児童・青年期〜成人期にかけて比較的高い頻度で見られます。おおよそ、4〜5%程度の有病率であると言われており、例えば30人いるクラスであればそのうちの1〜2人ぐらいの方がADHDの診断をうけていてもおかしくはないということになります。
一般的に幼少期から症状が存在していることが多いですが、成人期になってから職業上の領域にて不注意などの症状を感じ、初めて受診されるという方も多いです。
一般的に幼少期から症状が存在していることが多いですが、成人期になってから職業上の領域にて不注意などの症状を感じ、初めて受診されるという方も多いです。
症状について
症状としては、不注意・多動性・衝動性・遂行機能障害・感情制御の領域でそれぞれ見られ、個人により有する症状の程度は各領域で差があります。
不注意の症状としては以下のものが見られます。
不注意の症状としては以下のものが見られます。
- 学業、あるいは仕事などの領域において注意力の維持がミスを繰り返してしまう
- 課題や活動を順序立てて行うことが苦手、もしくはできない
- 課題や活動に必要なもの(例えば鍵や財布、かばんやノートなど)をしばしばなくしてしまう
- 課題や活動など精神的努力の持続を必要とするものをしばしばさきのばししてしまう
- 座っていなければならない場面で、じっとしていられず、そわそわもじもじと体を動かしてしまう、あるいは、立ちあがってしまう
- 不適切なタイミングでしゃべりだしてしまう ・しゃべりすぎてしまう
- 順番が待てない
- 他人を妨害したり、邪魔したりしてしまう
治療について
治療については一般的に心理社会的療法を優先すべきとされています。問題となっているプロセスや行為について、例えばメモやスケジュール帳を活用するなど、個別に具体的な対処方法を検討していくことになります。
一方でそれでも症状が顕著であり、学業や職業上に著しい影響が出ている場合は、薬理学的治療の対象となります。現在はメチルフェニデート(コンサータ®)、リスデキサンフェタミン(ビバンセ®)、アトモキセチン(ストラテラ®)、グアンファシン(インチュニブ®)の4剤が治療薬として効果が認められており、症状や状況に合わせて使い分けを行います。
コンサータ®やビバンセ®は、当院で処方可能です。
一方でそれでも症状が顕著であり、学業や職業上に著しい影響が出ている場合は、薬理学的治療の対象となります。現在はメチルフェニデート(コンサータ®)、リスデキサンフェタミン(ビバンセ®)、アトモキセチン(ストラテラ®)、グアンファシン(インチュニブ®)の4剤が治療薬として効果が認められており、症状や状況に合わせて使い分けを行います。
コンサータ®やビバンセ®は、当院で処方可能です。